森盛りダイアリー 10月31日 日曜日



 with Silvaボランティア隊 in 湘南国際村めぐりの森

 

この日の湘南国際村めぐりの森の天気は、神がかっていました。

森づくりの作業中は、雨が降らず、片付けて車に乗車した途端にスコールの様に降り出しました。

時には、現場に到着した途端に大雨が止んだり、Silvaの作業日は、こうした現象が沢山あります。

 

こんな時は、向かう方向性を自然界が応援してくれていると感じて、

通信簿で好評を獲得した子供の様に嬉しくて、仕方なくなります。

 

そんな天の采配に見守られ、本日も第21回湘南国際村めぐりの森植樹祭の準備にラストスパート!

土壌の手当の為に細かな作業を繰り返します。

 

お陰さまで第21回湘南国際村めぐりの森植樹祭への参加お申し込み者は、

運営側のスタッフを含めると220名となり、春の植樹祭時の様な人手不足にはならない様です。

後は、当日に雨が降りません様にと願うばかりです。

 


【大気汚染 パートⅡ】 

前回、記載した通り、森と云う大きな体積の植物生態系は、空気清浄機の機能を併せ持ちますが、

花粉症で知られる身近な症状の中でも「スギ・ヒノキ」などの針葉樹に対して、

アレルギーをお持ちの方は、多いかと思います。

では、何故、「スギ・ヒノキ」に多くの方が反応するのでしょうか。

 

それには、日本の歴史を振り返る必要があります。

世界が第一次世界大戦を繰り広げていた頃、

日本は、戦国時代が終息し、平和な江戸時代を迎えていました。

その中では、「江戸しぐさ」と云う相互の思いやり文化が花開き、様々な芸術へと繋がっていきました。

そのまま、国内で自活出来る自立したシステムを維持出来ていれば、どんなに良かったことでしょうか。

 

けれども、資本主義社会の波と共に日露戦争を発端に戦争の時代に突入します。

第二次世界大戦に否応なく巻き込まれてゆく、時代の流れの中で、

皆さんもご存知の悲劇である原爆の投下、ポツダム宣言を承け敗戦宣言と共に終結しました。

 

その過程で、失われたのは、人の命だけではありませんでした。

長い国際戦争の変遷の中、日本には、それを支えるエネルギー源となる化石資源が殆ど無かったのです。

その為、既存の山々の土地本来の木々が燃料として、或いは材料として、伐採され消えてゆきました。

 

74年の歴史を有する公益社団法人 国土緑化推進機構様の創立もこうした事態を重く覧た為と云えます。

同団体には、第二次世界大戦後の禿げ山となった山々の貴重な写真パネルが残されています。 

 

戦争終結後の日本は、非常に貧しく今では考えられませんが、飢餓で餓死する人が相次ぎました。

そうした事態を憂いた国は、二度と国民が飢えることがないようにと

早く生長して経済効果をもたらす、「スギ・ヒノキ」などの針葉樹を焦土と化した山々に植えていったのです。

 

ところが、植樹した木々が20年以上経過し、伐採の時期となった頃に

日本は、世界からの賞賛される奇跡的な回復と共に高度経済成長期を迎えており、

安い外国のオーク材を優先活用し、国土の経済林(スギ・ヒノキ林)を放置しました。

 

この事態は、勝手に植えられたスギ・ヒノキ達にとっては、たまったものではありません。

元々、自分たちで歩くことも出来ない植物たちは、自由意志で引っ越しも出来ません。

 

本来なら自分たちが生息していたであろう生態的最適位置へ遺伝子を残す為、必死で花粉を飛ばします。

此れが、現代病と云える花粉症に繋がっていくのです。

 

私たちは、戦争を知らない世代ですが、

戦争の負の遺産とは、常に寄り添って生きてきたのです。

 

花粉症と云う身近な課題を振り返ってみても森を再生する必要性を感じていただけるのではないでしょうか。

最後までご一読いただき有難う御座いました。

 


 

湘南国際村めぐりの森Silvaの森林再生事業を2017年秋から継続支援下さるスポンサー企業様

 

三機工業株式会社様 

「SANKI YOUエコ貢献ポイント」は、お客様とともに地球温暖化防止·持続可能な社会の実現に貢献する制度です。お客さまにCO2削減につながる設備の省エネ提案を行い、ご採用いただいた場合、その削減量をエコ貢献ポイント(1トンあたり100円)に換算し、環境保全活動につなげています。(同社HP掲載より抜粋)

 

公益社団法人 国土緑化推進機構 緑の募金事業&SDGs使途先限定助成

 令和3年度の緑の募金中央事業(公募事業)については、下記の内容で、全国の森林ボランティア団体が行う国内外での森林づくり事業を支援していきます。令和3年度の実施事業については、「これまでの緑の募金事業実施状況」の令和3年をご覧ください。(同社HP掲載より抜粋)