原生林に近い森を再生する植樹方式

最重要の植樹方式


植樹祭直後と6年後の比較画像
植樹祭直後(左)とその6年後(右)

私たちの植樹方法には3本の柱がありますが、その中で最も重要な方法が原生林に近い植生を復元することができる混植・密植植樹方式です。

この植樹方式は何種類かの苗木を密集させて植えることで植物同士の競争状態をつくりだし森林の早期形成を促す植樹方法です。

 

混植・密植植樹方式は生態学の世界的な権威である宮脇昭先生が生み出した画期的な植樹方式で、通常の植樹方式とは3つの違いがあります。

先ず1つ目は植物の種類です。この植樹方法はあらかじめ植樹の対象となる場所を調査し、幾多の種類の中から選定された、その土地にあった植物を使用します。

それも1種類ではなく成長しきった時の木の高さや土壌などとの相性も考慮し数種類の植物を使用します。

こうすることで森林が成長した時に原生林に近い構造になり生態系や環境に与える効果を最大限発揮できるのです。

2つ目は植える植物の樹齢です。通常の植樹方式はある程度成長した樹木を植えますがこの植樹方式では植樹対象地の周辺から拾ったドングリなどの種子を成長させた苗木を使用します。

こうすることで植えるまでの育成コスト・輸送コストなどの様々なコストを軽減することが出来、かつ根を無駄に傷つけず植樹地の環境に順応した森林をつくる事が出来るのです。

それにより全体のコストを軽減し手軽に植樹が出来る様になり、さらに直ぐに枯れたりしない丈夫な森林が出来るのです。

3つ目は間隔です。植樹では木を余り密集させず植えるのが基本ですが、この方式ではあえて密集させて植えます。

具体的には木と木の間は約30センチとし、また配置も整ったものにならない様三角形を基本にして植えていきます。

こうすることでより自然に近い状態に近づけることが出来、通常よりも速く土地本来の森林を再生することが出来るのです。

 

この植樹方式の利点は土地本来の森林・コストの低さなど多々ありますが、最大の利点は速さといえます。

通常土地本来の森林を形成するには200年~300年はかかると言われていますがこの植樹方式ならばわずか10分の1の20年~30年で土地本来の森林を形成することが出来るのです。

 

当法人では、上記を更に発展させた生態系機能回復式 植生復元を実践しており、施工過程でのコスト・炭素排出量の削減・再資源化・福祉貢献・環境教育の場の提供を同時併行に行い、SDGsの目標貢献に繋げています。

 

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