新年のご挨拶・環境省推進「つなげよう、支えよう森里川海」プロジェクト連携について

非営利型一般社団法人Silva(シルワ)はこのプロジェクトに賛同しています。

2022年壬寅

明けて1月11日、鏡開きの日よりとなりました。

改めまして、ご挨拶申し上げます。

 

昨年も多くの方々に森づくりをご助力いただきまして、誠に有難う御座いました。

皆さまのお陰様で途切れることなく、厳しい環境下でも森の再生が推進されております。

本年も変わらず、ご支援、ご協力頂きます様に

どうぞ、よろしくお願い申し上げます。

 

さて、国連が掲げる世界目標SDGsの展開により、

政府や行政の様々なプロジェクトに参画しているシルワですが、

基本事業が気候変動への緩和策となる植生復元を専門家が集結して実践する内容の為、

本年より、当法人の事業全体を

環境省が推進される「つなげよう、支えよう森里川海」プロジェクトへ連携することとなりました。

 

IPCCの第6次評価報告書でも警告される気温上昇を回避する為にも

本気で人類存続の為に立ち向かわなければなりません。

 

代表理事である川下は、植生調査中の怪我により、

入院を余儀なくされておりますが、

病院より、森づくりを応援下さる皆さまへ

是非、森の価値を拡散いただきたいと熱いメッセージが届きました為、

以下、記載させていただき、年始のご挨拶とさせていただきます。

 

 

 

非営利型一般社団法人Silva(シルワ)

事務局長 中島 菜々恵

 


皆さま、いつも森づくりを応援頂き感謝申し上げます。

本年も引き続き宜しくお願い申し上げます。

今尚、コロナ禍による精神・生活・心身など様々な面でご負担を抱え苦しまれている方、

被災により、苦痛をお抱えの方たち、厳しい状況下で医療に携わる方々、

そして、パートナーの不在を補いながら、懸命に平常を保とうと日々、努力される方々、

未来を担う可愛い子供たち…..願わくば、何方もご無事で健やかに、

2022年が福多く恵まれる年となります様に、心からお祈り申し上げます。

お恥ずかしいことに年始早々に入院しました為、病院からのメッセージとなります。


湘南国際村めぐりの森 植樹地や植樹祭の様子

 

 

 

森が滅びる時、文明も滅びる

過去の歴史に学び、私たちと大切な方々、数多の生物の為に

今こそ、地球が求めて築き上げてきた原生林に近い土地本来の森の再生が必要です。

 

人類の絶滅原因として可能性を示唆される感染菌の世界的な大流行パンデミックは、

産業革命から数十年経過した、今から約100年前に4000万〜5000万人の命を道連れにしました。

関係各所は、100年も前から、気候変動によるパンデミックの再到来を懸念していました。

 

地球の生態圏の中で生息する限りは、菌類にも生態的な最適域があり、

それが、分布範囲に関係付けられていきます。

昨今のコロナ禍・オミクロン株禍などの菌の分布域の拡大と

地球温暖化による環境条件の塗り替えを全く因果がないと言い切れる人は、いないでしょう。

 

私たちは、今、間違いなく自分自身と愛する者たちの命を脅かされています。

行動を制限され、心も身体も凍える時代だからこそ、

大地に木を植えるという、地球生態系への働きかけを本格化しなければなりません。

 

そもそも地球は、太陽エネルギーを科学エネルギーに変換することで

生態系の機能系システムを動かし、存続しています。

 

日々、降り注がれる太陽エネルギーを

圧倒的な体積と運動量で優しい科学エネルギーに変換してくれるのが、

原生林に近い土地本来の森なのです。

 

人類存続の可能性を高めてくれると語る理由は、そこにあります。

 

見栄えや経済効果で塗り替えられた植生ではない、

その土地本来の森は、太陽エネルギーを吸収するのみならず、

同時並行に地球温暖化の問題源である二酸化炭素を吸収し、

気温を下げる酸素を供給します。

 

その機能は、上記に留まらず、地盤を根固め、

防災・防火・防水・防塵・減音涵養林など、

あらゆる遮断効果を発揮して、土石流や地震・台風から麓の民家を守ります。

その上で、大気や水・土の浄化

 

数多の生物へ棲家と実りを提供するフィールドとなります。

 

 

 

つまり、本来の森があれば、獣と人も棲み分けが叶い、

いがみ合うことがなくなります。

 

12月〜4月の間、本来なら巣篭もりして冬眠するはずの穴熊が

冬眠に必要なエネルギーを確保出来ず、

お腹を空かせて人里へ降りてくる事件が多発していますが、

住処や食べ物を奪い、生息圏を削ってきたのは、一体誰でしょうか。

 

人間以外の生物が多く生息する森の植物生態系を塗り替えてきたのは、

どんな理由があろうとも人界の都合です。 


1枚目:単植の針葉樹林(人工林)の林床が崩れている様子。大きな土砂災害のきっかけとなり得る(Silva撮影)

2枚目:2015年記録的な豪雨により鬼怒川が氾濫し、堤防が決壊した様子(時事通信社より)

3枚目:2018年大規模な地震にて北海道厚真町で多数の土砂崩れ(表層決壊)が起こったときの様子(日本経済新聞より)

4枚目:地球の平均気温が産業革命前より1.2度上がったことを表すグラフ(NHKクリエイティブライブラリーより)


私たちは、今一度、ここで考えなければなりません。

 

国境も人種も性別もあらゆる垣根を超えて、

この惑星に暮らす地球人として、生態系の一員として、

何の為に生まれてきて、何をなすべきかを。

 

それは、地球資源を自分たちだけの時代で、国で、占有して、

私利私欲の限りを尽くすことでは、ないはずです。

 

ここまで、地球の歴史に刻む程、短時間で自然破壊してきたのは確かに人間です。

しかし、その反面、破壊した自然を元に戻せるのも人間なのです。

 

人は、未来を想像し、緻密に設計し、そのシナリオに基づき協働で行動する叡智があります。

そんな偉業が出来るのは、生物の中でも人間だけでしょう。

 

その輝く可能性を信じて、その血を繋いでくれたご自身の先祖の歴史と

その先祖の生息をも途切れず、守り続けてくれた森へ感謝して、

今すぐ、私たち人間の手で大地に木を植えましょう。

 

湘南国際村めぐりの森 Silva通年活動・植樹祭の様子

 

そして、もう一つ重要なことがあります。

(我慢が人を成長させますから、自分への肥やしだと思って、もう少し、お付き合いくださいね。)

 

今の気候変動は、地球存続の危機では、ありません。

地球は、多方面の解析より、約17〜25億年は、存続すると解析されています。

 

そもそも地球は、超大火山噴火や全球凍結などの激動の時代を

何度も何度も潜り抜けてきた約46億年の歴史を有する優秀な星です。

 

では、誰にとって『危機』なのか?

地球が危ないなどの他人事ではなく、

森を中心とした生態系サービスに寄生して生きるしかない、

人類を含めた生命体の存続が危ないのです。

つまり、何方にとっても自分事であり、足元に火が付いているのは、私たちなのです。

 

このまま、目先の生活に捉われ、自然の摂理を無視しつづけた未来は、どうなるでしょうか。

氷床の倒壊で眠っていた未知の感染菌が目覚める時、

海流の流れが変わり、海水位が一段と上昇する時、一体何が起こるでしょうか。

 

けれど、そんな未来もまだ予測の範疇です。

未来は、まだ決まっていません。私たちの行動で書き換えれば良いのです。

2030年までの10年をみんなで力を合わせて、本気で駆け抜けましょう。

 

さあ、ご一緒に大地に木を植えましょう。

それが私たちの心に希望の種となるのです。

 

非営利型一般社団法人Silva

 

 

代表理事 川下都志子

 


 

皆さま、ありがとうございました!

再び、事務局の中島です。

最後まで、ご一読いただき光栄です。

 

シルワでは、森づくりへご協力下さる方を通年募集しております。

関心をお持ちの方は、以下をご覧ください。

 

〈お知らせ〉

2022年5月8日日曜日午前中、『第22回湘南国際村めぐりの森植樹祭』にて、4000本以上の植樹を実施予定です。

参加費無料で、公募開始は、3月1日からとなります。

先着600名制限の完全予約制となりますので、お忘れなく。

(過去の植樹祭についてはこちらをご覧ください)

 

〈各種募集〉

Silvaボランティア隊

 めぐりの森での通年の現場活動への参加者を常時募集しています。

 ご登録いただきますと、メールにて植樹祭や現場活動の詳細をお知らせいたします。

 

森林再生指導員研修・認定

 2022年秋講座受付開始しました

 秋講座のスケジュールについては森林再生指導員(定期講座)のページをご覧ください。

 

Silva会員

 個人会員と法人会員を募集しています。

 

ご寄付のお願い

 非営利型一般社団法人Silvaは、「自然を再生させる全く新しい法人」。

 共感して下さる方々に、大きく支えられるほど、民間ならではの、自立的で活力ある活動を発揮できます。

 自然と共生することのできる社会を築くために、日々さまざまなアプローチでの活動を展開しております。

 ぜひ、寄付者として自然のためを思う私たちの活動の支え手となっていただき、ともに歩んでいきませんか?

 



シルワは植生復元を通じて、国連が定めたSDGs11の目標と個々のターゲットを掲げ内閣府が掲げる「地方創生プラットフォーム」神奈川県が掲げる「かながわSDGsパートナー」へ連動し目標達成に貢献して参ります。