未来の森を予測する植生シナリオ!森林再生指導員研修 植生調査と植物観察 2022年9月11日日曜日


 

 シルワでは、法人設立当初より、重要視して、次世代育成事業を推進しています。

 

 教育機関への出張講座だったり、現場での作業指導だったり、オンライン講座だったりとシーンに合わせて、様々な形態となりますが、中でも森林再生指導員認定制度は、学生の受講料を無料としている本気の次世代育成事業です。

 

 9月11日日曜日は、集まった秋の五期生、6名の受講生へ、森を再生する過程で骨子となり、虎の巻である”植生シナリオ”の重要な鍵を握る『植生調査』を植物観察で植物に親しんだ後に、実際に体験いただきました。

 

 舞台は、シルワのホーム湘南国際村めぐりの森。出現する植物たちは、残暑のギラギラした太陽エネルギーを涼しげに受け止めて、自らの血肉へと変換し、生態系の営みを促進しています。

 

 この写真は、”センニンソウ”。沢山の草本類の中でかくれんぼしていますが、立派な木本類で詳しくは、つる性の半低木です。本来は、常緑の森の入口を護り、群生して出現する傾向があります。こうした道しるべになる植物を見つけると、「この土地は、荒れているけれど、本当は、常緑の森があったかも知れない。」とヒントを得ることができます。植物の小さなシグナルを発見すると気持ちが通じ合ったような心地になります。

 

 実際には、1種類だけで判断することは、ありません。思い込みや偏った見解に陥らないように『植生調査』を実施し、調査枠の中にどんな植物が、どのような構成で出現しているかを全て記録します。そのため、植生調査の時には、出現する植物の名前を全て把握している専門家が必要となるのです。シルワの真骨頂ですね。

 

 その調査対象地も実際には、湘南国際村めぐりの森で植樹するとしても、マクロの目線でバランスよく紐解く必要があるため、三浦半島の標高や方角・環境条件が似通った地点の調査も併行します。最も気を付けなければいけないのは、バランス感覚を誤ることでしょう。一箇所の植生を回復させたいからと云って、一箇所だけで判断するのは、情報の偏りから、誤った着地点に到達する可能性があり、危険です。特定の地域へ環境貢献したい時は、尚更に全体を観る広い視野が必要なのです。

 

 こうして、集めた植生調査表のデータを解析して、50~100年後の安定した植生へ誘導する”植生シナリオ”を策定します。これが植樹祭の時の土台となっており、プロジェクト推進の背骨となります。

 

 植樹祭だけに参加していると用意している苗木を植えるだけなので、その奥にある様々な手順が見えにくいと思うのですが、半世紀以上の実績を誇る森の再生方法の真摯な取り組みをご理解いただき、応援いただければと願います。

 

 

  秋に集まった6名の受講生の皆さんが、熱心にメモを執り、記憶に留めて、今後に活かそうとする姿勢が随所に滲みでていて、講師陣も研修に熱が入りました。

 

 ご縁があって、森でお会いした皆さまの今後が福多く、豊かな時を重ねられますように。

 

 そして、その時には、自然界と人間をはじめとした生物共同体が、地球で仲良く共生することができますように・・・と、草木に願かけしました。

 


湘南国際村めぐりの森Silvaの森林再生事業を2017年秋から継続支援下さるスポンサー企業様

 Silvaは、湘南国際村めぐりの森の植樹事業を担う混植・密植方式植樹推進グループのグループ長です。

また、植樹事業をコンサルティングし、主催する連名主催者です。そんなSilvaを応援くださるスポンサー企業様をご紹介します。

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三機工業株式会社様 

「SANKI YOUエコ貢献ポイント」は、お客様とともに地球温暖化防止·持続可能な社会の実現に貢献する制度です。お客さまにCO2削減につながる設備の省エネ提案を行い、ご採用いただいた場合、その削減量をエコ貢献ポイント(1トンあたり100円)に換算し、環境保全活動につなげています。(同社HP掲載より抜粋)

 

公益社団法人 国土緑化推進機構 緑の募金事業&SDGs使途先限定助成

 令和3年度の緑の募金中央事業(公募事業)については、下記の内容で、全国の森林ボランティア団体が行う国内外での森林づくり事業を支援していきます。令和3年度の実施事業については、「これまでの緑の募金事業実施状況」の令和3年をご覧ください。(同社HP掲載より抜粋)

 

パタゴニア環境助成金プログラム 

私たちが支援するグループは、問題の根本的な原因を見極め、働きかけ、そして長期的な視点で問題解決のアプローチを行なっているグループです。真の問題解決は力強い草の根活動を通じてのみ実現しうると信じており、私たちの助成金は市民のサポートによる強い基盤を創りだしているグループにフォーカスしています。(同社HP掲載より抜粋)


 

代表理事 川下の熱いメッセージが詰まったポッドキャストを環境活動家の

小野りりあん様が「Emerald Practices–エメラルド プラクティシズ」にて、プロデュースくださっております。

 

©HAL KUZUYA


シルワは、国連が掲げる持続可能な開発目標SDGsの11ターゲットへ貢献します。

シルワは、環境省が推進する本プロジェクトに賛同します。



シルワは、内閣府が推進する「地方創生SDGs官民連携プラットフォーム」へ参画、神奈川県が推進する「かながわSDGsパートナー」登録しています。

在るものを活かす、シルワの最初の森づくり実験地 Before2016.12

 After2022.5.28